Author Archive

Domino

通常のゲームブックよりも、謎・パズルを解き明かす楽しみに重点を置いた『ナゾトキブック』レーベル第1弾。

お試し第1問!(クリックで新しいタブで開きます)

キンドルリーダーの検索システムを利用し、「任意の文字列を入力する」ことで、数字以外の正解をネタバレせずに隠すという画期的な手法を搭載しており、高難度の謎解きに挑む楽しさを電子書籍上で実現。謎解きやパズルが好きな人にはたまらない内容となっている。

謎解きはある物語に沿って進行する。ゲームブックとしては分岐構造はシンプルだが、その描写、設定は緻密に練られており、謎を解くことで明らかになっていく個性豊かなキャラクターたちは魅力たっぷりである。

巻末に謎解法編を収載。どうしても答えが分からない人でも安心。

著者:ニチョ謎制作チーム
価格:500円
2017/6/21 配信

2017-06-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

ゼンダ城の虜

イギリスの作家、アンソニー・ホープによる小説。好漢ラッセンディルの波乱万丈の三カ月を描く冒険絵巻。

原作が出版されたのは1894年。だが、古さを感じさせない王道感。“少数精鋭で難攻不落の城に挑む”、“お姫さまとの道ならぬ恋”、数々の胸躍る設定はその後、多くの冒険小説に定番として受け継がれていく。冒険小説が好きなら必ず読んでおきたい一冊。

魅力的なキャラクターたちの織り成す味のある会話シーン、ユーモア溢れる章タイトルなど、作品全体から漂う作者の圧倒的なセンスは凄まじい引力で読者を物語に引き込む。

これまで書籍化の他に、映画化、舞台化などもされており、最近の日本では2008年にNHK-FM放送でラジオドラマとなっている。書籍としては1970年の東京創元社刊他、幾度か翻訳されているが、電子書籍となるのは本書が初となる。

著者:アンソニー・ホープ
訳:枯葉
価格:800円
2017/6/21 配信

2017-06-21 | Posted in 小説Comments Closed 

 

ティーンズ・パンタクル

1990年に東京創元社より発行されたゲームブック。メスロンが活躍するパンタクルシリーズの中でも番外編のような位置付けの作品で、メスロンは登場するものの、主人公はセーラー服の高校生。サイキック・パワーを武器に女子高生・大島いずみが妖怪バスターとして活躍するという、“ライトノベル”という言葉すら存在しなかった時代に書かれたとは思えないような内容になっている。

それまでの鈴木作品と比較すると難易度がかなり緩和されている。戦闘システムは簡易なものになり、マッピングも必要ないため、ゲームブックに慣れていない読者にも遊びやすい。シンプルな構造ながら、作品内の経過時間とわずかな記号を読者に管理してもらうことで、イベントの進行順序を絶妙にコントロールしているのはさすがである。

本書は電子書籍化にあたり、ハイパーリンク処理を加えたもの。

著者:鈴木直人
イラスト:虎井安夫
価格:400円
2017/3/21 配信

sheet_base

2017-03-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

パンタクル2

630420

1991年に東京創元社より発行されたゲームブック。メスロン・サーガとしての初版刊行順序では3作目にあたる。東京創元社版が絶版となった後、幻想迷宮書店から電子書籍化が決定されたのは初版刊行から実に25年後となる2016年。それまで、復刊、アプリ化ともにされておらず、旧版の入手も難しかったため、未読の読者も多かった。

おなじみとなった、正確にマッピングできる地下迷宮に個性あふれる登場キャラクターたち。脂の乗りきった鈴木直人の筆が濃密な物語を紡ぎだす。常に新しいものを目指した著者は「敵の思考を読む戦略的な闘い」を本作にて創出した。

作品をリリースするたびにオリジナルの進歩的要素を加えるのは鈴木直人の十八番だが、本システムはその中でもとりわけアバンギャルドなもので、「ゲームブックでこんなことが表現できるのか」と当時の読者を唸らせた。

本書は電子書籍化にあたり、若干の修正を加えたもの。

著者:鈴木直人
イラスト:虎井安夫
価格:500円
2016/12/21 配信

sheet_base

2016-12-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

パンタクル1

630420pan

1989年、東京創元社より発売されたゲームブック。その後、2002年に創土社からリメイク版が発売され、iアプリになったこともある。

『ドルアーガシリーズ』に登場した魔法使いメスロンを主人公としたスピンオフ作品で、その世界観は密教をモチーフとした、鈴木直人としては初のオリジナルなものとなっている。

この時すでにゲームブック作家として著名だった鈴木直人の実力を、改めて読者に知らしめた傑作。わずか500しかないパラグラフにマッピング可能でギミックの溢れた迷宮、あらゆる場面で自在に選択ができる画期的な魔法システム、そして重厚な物語と、ゲームブックに必要な数々の要素が詰め込まれている。ゲームブックの常識を覆したと言っても過言ではないそのパラグラフ処理効率は、整然としたコンピュータプログラムをも想起させる。

本書は電子書籍化にあたっていくつか改良を加えたもの。

著者:鈴木直人
イラスト:虎井安夫
価格:500円
2016/11/21 配信

sheet_base

2016-11-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

バリアントナイト ――魔眼の騎士――

創土社で開催していたゲームブック・コンテストで大賞を受賞した、21世紀の鬼才ゲームブック作家、松友健による剣と魔法のファンタジー・ゲームブック。

『魔人竜生誕』、『夢幻の双刃』と複雑なストーリー分岐が持ち味だったこれまでの松友作品とは異なり、物語展開はシンプルな構造に。それでいて、読者を飽きさせないテンポの良い文章は健在。無骨で、不器用で、一本芯の通った、魅力溢れるキャラクターたちの織り成すドラマは、否応なく読者をその世界に引き込んでいく。

これまで現代を舞台にした作品を著してきた松友健の初のハイファンタジーでもある。

幻想迷宮書店のオリジナルゲームブックであり、紙バージョンは存在しない。

著者:松友健
イラスト:ヨーグルト爆弾
価格:500円
2016/11/21 配信

sheet_base

2016-11-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

悪夢の幽霊都市

yuurei630420

1986年に祥伝社から刊行されたゲームブック。鳥井架南子の“悪夢シリーズ3部作”の完結編にして、鳥井ゲームブックの集大成。

読者を飽きさせない丁寧な世界の創り込みはそのままに、ゲームブックとしてのシステム構造が、これまで比較的シンプルだった前2作から、多層構造となり、繰り返し遊べるように進化している。

怪しく、妖しく、それでいてどこかポップな、“恐ろ面白い”幽霊都市からの脱出行は今回も一筋縄ではいかない。ゲームオーバーにいたる死の罠が満載ながら、死ぬことすら楽しい鳥井ワールドを心行くまで堪能して欲しい。

本サイトで販売する電子版は、祥伝社版をベースに、パラグラフ直リンクなど、電子版固有の機能を加えたもの。

著者:鳥井架南子
イラスト:見田航介
価格:400円
2016/10/10 配信

2016-10-10 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

悪夢のマンダラ郷

1986年に祥伝社から刊行されたゲームブック。『悪夢の妖怪村』に続く、鳥井架南子による和風脱出ゲーム“悪夢シリーズ3部作”の第2作にあたる。

筆者ならではの奇想天外な展開は、ゲームオーバーのパラグラフすら面白く、死亡すると分かっていてもその選択肢を選びたくなってしまう。

しかし、ゲームとしての難易度は前作よりアップしており、日常世界に無事帰るために何度もマンダラ郷をさまようことになる。もしかすると阿弥陀如来さまのことが嫌いになってしまうかもしれない。

本サイトで販売する電子版は、祥伝社版をベースに、パラグラフ直リンクなど、電子版固有の機能を加えたもの。

著者:鳥井架南子
イラスト:見田航介
価格:400円
2016/9/1 配信

2016-09-01 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

悪夢の妖怪村

akuyoukai430

1985年に祥伝社から刊行されたゲームブック。著者、鳥井架南子は、本書を著す1年前に江戸川乱歩賞を受賞、ゲームブック作家としては異色となる、生粋の小説家である。その確かな描写力と軽妙な文体で、“妖怪”というゲームブックとしては珍しい題材を扱った作品を生み出した。

“脱出モノ”という現代のリアル脱出ゲームのようなシステムはゲームブックとしては、シンプルな構造ながら、怪異あふれる非日常、脱出できない閉鎖空間の恐怖など、読者にせまる臨場感は著者の筆力を十分に感じさせてくれる。

“悪夢シリーズ”として3冊が刊行され、第1作となる本書は2011年にソニックパワードからニンテンドーDSi用ゲームとしても発売され好評を博した。

本サイトで販売する電子版は、祥伝社版をベースに、パラグラフ直リンクなど、電子版固有の機能を加えたもの。

著者:鳥井架南子
イラスト:見田航介
価格:400円
2016/7/21 配信

2016-07-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

風よ。龍に届いているか

20160520_80
コンピュータRPG『ウィザードリィ』、ファミコン版2にあたるシナリオ『リルガミンの遺産』を題材にした小説。『隣り合わせの灰と青春』の続編にあたり、宝島社の『ファミコン必勝本』に連載された。1994年9月に同社より単行本が出版され、瞬く間に完売するも、増刷無し。以後、2002年に創土社から上下巻ハードカバーで復刊されるまでは、大変入手困難な作品となる。

前作同様、筆者の重厚な描写は、元となるゲームのデジタルな事象を、読者の想像力の奥底まで刺激する緻密な世界観に変換していく。今作におけるそれは、ひとつひとつのミニマムな要素にとどまらず、作者独自の解釈を元に、一点に収束し、壮大なスケールに生きる戦士たちの叙事詩となる。ベニー松山の小説ウィザードリィ3作品の中でも、集大成と言える名著。

なお、ハードカバーで同時収載されていた短編『不死王』は電子版では分冊となっている。

著者:ベニー松山
イラスト:高橋政輝
価格:1200円
2016/7/11 配信

2016-07-11 | Posted in 小説Comments Closed