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夢幻の双刃

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2009年に創土社から刊行された長編ゲームブックで、魔人竜生誕で鮮烈なデビューを飾った松友健の2つめの作品となる。

舞台は現代。個性豊かな2人の主人公を交互に操作するザッピングシステムを採用、それぞれの展開で物語は千変万化する。パラグラフ数は437とさほど多いわけではない(創土社版は435)ながら、そのボリュームは1冊のゲームブックとしてはトップクラス。

物語の展開の多様さ、くり返し遊べるお楽しみ要素など、松友テイストは健在ながら、ゲームシステムはより遊びやすく洗練されており、やり応え十分。エンディングは10通り以上。

本サイトで販売する電子版は、創土社版をベースに、パラグラフジャンプの簡易化、難易度調整など、若干の修正を加えたもの。

著者:松友 健
イラスト:笛吹 りな
価格:500円
2016/5/21 配信

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2016-05-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

不死王

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『隣り合わせの灰と青春』と世界観を同じくするウィザードリィを題材にした短編小説。1991年、JICC出版局より刊行された『ウィザードリィ小説アンソロジー』にて初出、その後、1999年に創土社より復刊された『風よ。龍に届いているか(下)』に収録された。

その内容は原作ゲームにはないオリジナルのものになっており、前作で著者が構築した世界観をさらに細密に掘り下げている。単なるスピンオフ作品ではなく、人間なら誰しもが抱えているであろう自己表現における苦悩や葛藤を想起させる深いテーマが、洗練された描写で綴られている。

後に書かれた『風よ。龍に届いているか』へと繋がる伏線や、前作『隣り合わせの灰と青春』のエピソードを補填する内容もちりばめられているが、全てを知った上で読み返してもどこまでが予定されていたものなのかすら気づかせないナチュラルな物語の運びは、見事という他はない。

著者:ベニー松山
イラスト:高橋政輝
価格:100円
2016/5/1 配信

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2016-05-01 | Posted in 小説Comments Closed 

 

魔人竜生誕

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2006年に創土社から刊行された長編ゲームブック。同社で開催していたゲームノベルコンテストの大賞受賞作で、これが松友健のデビュー作となる。その後、iOSのアプリ化もされた。

ゲームブックとしては珍しい特撮ヒーローものの世界観。一対一のバトルアクションをゲームブックで完全再現。戦闘の駆け引きや、必殺の決め技など、重厚な戦闘システムは他に類を見ない。

ストーリーにもそれまでのゲームブックの常識を覆すような画期的な試みが盛り込まれている。展開の幅広さは特筆に値するほどバラエティに富んでおり、エンディングは十数個にも及ぶ。一度クリアしたあとも、2度、3度と遊ぶたびに新しい発見があり、まさに21世紀に生まれたゲームブックに相応しい快作。

本書は、電子書籍化にあたり、遊びやすくなるように大幅に改良を加えられ、さらに巻末付録として、iアプリ版魔人竜で使用されたカラーイラストギャラリーを収載。カバーイラストは創土社版カバーも手掛けた小城崇志による、入魂の描き下ろしとなっている。

著者:松友 健
カバー:小城 崇志
本文モノクロイラスト:MORBIDANCE GRAPHIX

巻末イラストギャラリー:BISAI
価格:500円
2016/4/21 配信

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2016-04-21 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

隣り合わせの灰と青春

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ベニー松山による、コンピュータRPGの古典的名作『ウィザードリィ』を題材にした小説。1988年にJICC出版局(現、宝島社)より刊行。1998年には集英社で文庫化されたが、いずれも現在絶版。

キャラクターレベルや、呪文体系、善悪の戒律、転職などといった、ゲーム本編ではシステムとして存在しているのみの概念を、血の通ったリアリティある考察として再構築し、物語の一部として叙述する筆力は圧巻の一言。

原作の世界観をひとかけらも損ねることなく、バックボーンをこれでもかというくらいに肉付けし、紡がれるストーリーは原作を知らぬ読者にすら感動をもたらした。ゲームノベライズの歴史に名を残す傑作である。

著者:ベニー松山
イラスト:高橋政輝
価格:600円
2016/4/11 配信

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2016-04-11 | Posted in 小説Comments Closed 

 

キンドル持ってないんだけど

電子書籍データを読むために、リーダー端末を購入する必要はありません。

ほとんどの電子書籍はスマートフォン、タブレット、PCなど、読書用アプリが入るなんらかの端末があれば、すぐにでも始めることができます。無料リーダーアプリが配布されていて、それをインストールするだけで読めるようになるのです。幻想迷宮書店の本を配信しているamazon kindleはPC、android、iPhone他、もっとも多くの端末をカバーしているプラットフォームで、このサイトをご覧になっている時点で読書用アプリが使えないことはまず、ありえないでしょう。月額課金のような定額費用もありません。購入する電子書籍の代金のみでお楽しみいただけます。電子書籍を取り扱う書店の中でも大手は、無料アプリの他に、自社の専用リーダー端末を制作・販売していて、大々的にアピールしているので、その端末がないと読めないように勘違いしてしまう人がいるのも無理からぬところです。

 

端末が壊れたり、アプリを再インストールしたら買い直し?
kindleの電子書籍購入情報はメールアドレスに紐づけされた、アカウントで管理されています。ログインするためのアカウント情報をきちんと覚えておけば、端末を買い換えても一度購入した書籍は何度でもダウンロードし、お読みいただけます。それどころか、PCで購入・ダウンロードした電子書籍データをスマホや、タブレットに入れた読書アプリと同期を取ることも可能で、何冊分も購入する必要はありません。データはクラウド管理されているので、amazonが倒産しない限りは幻想迷宮書店の電子書籍もいつでも何度でもお読みいただくことが可能です。

対応端末のアプリをダウンロードはこちらからどうぞ。

2016-03-31 | Posted in FAQComments Closed 

 

ゲームブックって?

作品によっては、リアル脱出ゲームとほとんど同じテイストのものも存在しますが、幻想迷宮書店が定義する“ゲームブック”とは、「読者の選択によってストーリーの展開が変わる小説」のことです。

小説の主人公は、読者の気持ちと関係なく勝手に行動してしまいますが、 ゲームブックでは読者であるあなたが主人公の分身であり、その行動はあなた自身が決める事が出来るのです。コンピュータゲームでいうところの“アドベンチャーゲーム”と同じ性質があるので「アドベンチャーブック」とも呼ばれます。作品によってパズル要素が濃かったり、キャラクターの育成を楽しむことに重点を置かれていたり、あっと驚くストーリー展開だったり、さまざまなタイプのゲームブックが存在します。

 

 

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クリックすると拡大画像が別タブで開かれます

リフロー型って?
いくつかある、電子書籍のフォーマットのひとつで、スマホや、タブレットなど、デバイスに合わせて1行の文字数が自動的に変更される表示方法です。端末によって表示画面の大きさは違いますが、リフロー型では、端末の表示画面の大きさに合わせて、文字の大きさや行間などを自由に変更することができます。

 

遊び方
本文中にあるパラグラフ番号は、タップするだけでその番号に飛ぶリンクとなっています。また、しばしば隠された謎として、本文中には表記されていないパラグラフ番号に飛ばなくてはいけない時があります。そんな時は、目次から行ける、各パラグラフへの直リンク一覧のページをご利用ください。

2016-03-31 | Posted in FAQComments Closed 

 

ゲームブックは読みたいけど

電子書籍のアプリは小説など、普通の本を読むために作られているので、基本操作として1ページずつ進んだり、戻ったりすることしか想定されていません。本のあちらこちらと読む場所が変わるゲームブックには一見、不向きな媒体です。

しかし、電子書籍はウェブサイトのように文字にハイパーリンクを設置することが可能です。これにより、飛び先の数字をタップするだけで、該当パラグラフへジャンプする機能を実装することができるのです。幻想迷宮書店のゲームブックは、すべて、このタップジャンプ機能を搭載しています。タップするだけでページが遷移するので、パラグラフ番号を見間違えて、別のところを読んでしまうという、紙のゲームブックではよくある事故もありません。

 

経年劣化しない
ゲームブックはその特性上、本が傷むのが早く、繰り返し遊ぶと、すぐに汚れてしまいます。当然ながら、電子書籍にそういう劣化はないため、いつまでも新品同様の状態で楽しむことができます。また、データをクラウド管理しているため、紛失したり、データを一時削除したりしても、一度買った本は何度でもダウンロードできるなどの利点も電子書籍ならではと言えるでしょう。

 

誤植に強い
本来あってはならないことですが、書籍には誤植が発生することがあります。特にゲームブックにおいて誤植は時に致命的なダメージとなることがあり、最悪の場合、プレイ続行不可能の欠陥商品となってしまうことがあります。紙の本であれば、正誤表を出すなど、エラッタ告知などで対応することになりますが、すでに販売してしまった分に関してはどうしようもなく、完全に修正されたものを手に入れるには増刷を待つしかありません。しかし、電子書籍は版元が修正データをアップロードすることで、すでに初版を購入されたお客さまも追加料金が発生することなく、最新の書籍データを入手していただくことができるのです。

2016-03-31 | Posted in FAQComments Closed 

 

展覧会の絵

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1987年に東京創元社より出版された異色のゲームブック。

主人公は剣と魔法を操るヒーローではなく、琴を持った「楽師」。そして、物語の舞台となるのはロシアの作曲家、ムソルグスキーによって書かれたピアノ曲「展覧会の絵」の世界そのものだ。

独特の切り口で語られる吟遊詩人の冒険は、深い慈しみに満ちている。ムソルグスキーが10枚の絵を音楽で表現したように、著者は文字で表現し、読者の判断により展開が変化するゲームブックという器に落とし込んだ。

2002年に創土社より復刊、2012年にはフェイスより、iOSデバイス用アプリとしてリリースされた(アプリは配信終了)。

著者:森山 安雄
イラスト:みつきやよい
価格:400円
2016/3/11 配信

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2016-03-11 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

魔界の滅亡【ドルアーガの塔 第3巻】

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1986年、東京創元社から発売されたコンピュータゲーム『ドルアーガの塔』原作のゲームブック3部作の完結編。

冒険のクライマックスとなる、41階から60階までが記されている本書は、シリーズ最長の内容で、その項目数も790と大きく増加している。塔内部の迷宮ギミックもパワーアップしており、熟練の冒険者たちを悩ませるトラップが、塔全体にはりめぐらされている。

第2巻で登場したオリジナルキャラ、魔道士メスロンや盗賊王タウルスも心強い味方として、もちろん健在だ。東京創元社版は第1巻から第3巻までで実に1700超のパラグラフとなる大長編がすべて1986年に刊行されている。

2013年、創土社より復刊され、大幅に追加要素が盛り込まれた。本サイトで販売する電子版は創土社版をベースに、さらに若干の修正を施したもの。

著者:鈴木 直人
本文イラスト:虎井 安夫
価格:500円
2016/3/1 配信

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2016-03-01 | Posted in ゲームブックComments Closed 

 

魔宮の勇者たち【ドルアーガの塔 第2巻】

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1986年、東京創元社から発売されたコンピュータゲーム『ドルアーガの塔』原作のゲームブック3部作の第2巻。

本書は冒険の中盤となる、21階から40階までが記されている。第1巻は塔の迷宮内を自由に歩き回れるとはいえ、基本的に上の階に登れば、戻ることはできない作りだったが、この「魔宮の勇者たち」では冒険の自由度が格段に増しており、ほとんどすべてのフロアを自由に往来できてしまう。他にも主人公である、あなたとパーティを組む仲間たちの登場や、これまで塔内ばかりだった冒険のシーンを屋外まで広げるなど、第1巻から続けてプレイする読者を飽きさせない工夫がなされている。オリジナルキャラ、魔道士メスロンが初登場した記念すべき巻でもある。

2008年、創土社より復刊され、いくつか追加要素が盛り込まれた。本サイトで販売する電子版は創土社版をベースに、さらに若干の修正を施したもの。

著者:鈴木 直人
本文イラスト:虎井 安夫
価格:400円
2013/3/1 配信

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2016-03-01 | Posted in ゲームブックComments Closed